うちの子の偏食はひどすぎて、もはや好き嫌いの部類じゃないです。
一体何が原因だったのでしょうか?
自閉症の子たちの偏食とそうでない子も、偏食の原因は同じ。
好き嫌いというほど生易しいものじゃない偏食に悩んでいる方に読んで欲しい内容です。
自閉症の子ども達に多い偏食
ここでは、普通の「好き嫌い」と「偏食」は分けて考えます。ピーマンが嫌いとか、グリーンピースが嫌いというのは、「好き嫌い」。野菜すべてが嫌いで、代わりのものが食べられないという、栄養的に代わりがとれない状態を、「偏食」ということにしています。
そして、その「偏食」が多い傾向にあるのが自閉症の子どもたちでした。しかし、自閉症ではなくても、感覚が過敏な子どもはそうした「偏食」になることが多いです。私の長男もその一人です。
偏食の子ども【2つの原因】
療育センターでは、自閉症の偏食の子には、次のような2つの特徴があるといいます。
1、口の中が感覚過敏
2、同じであることへのこだわり
一つずつ見ていきましょう。
偏食の原因①「口の中の感覚過敏」
偏食のある子ども達は、そうでない子どもに比べて口の中の感覚が敏感なのです。例えば、ねっとりしたものを嫌がる、噛み応えが少しでも柔らかいと嫌がるなど。
私の長男の場合も、例えばポテトフライを揚げた場合、カリッとしたところは食べられるけれど、少しでもふにゃっと柔らかいところはペッと出します。この感覚過敏に気づくまでは、なぜ口から出すときと出さないときがあるのか違いがわかりませんでした。
逆に感覚が鈍感な為に食べられないという例もあります。そうした子は、わさびや辛子などの刺激物や、パセリやミントなど、癖が強すぎるものを逆に好むという傾向があります。
我が子はこれにも当てはまり、わさびやしそ、パセリが好きです。もはや敏感なのか鈍感なのか不明ですが、両方の側面があるようです。
偏食の原因②「同じであることへのこだわり」
同じであることへのこだわりが強い子には次のような兆候があります。
新しい場面が苦手、不安感が強い
注意が一つのことに向くと他に向きにくい
自分で決まり事を決めると変更が苦手
これは自閉症の子に多い症状とのことですが、なんと私にも息子にも、そして主人にまで当てはまる点があります。皆さんも当てはまる所がないでしょうか。
こうなると、偏食に関しては、自閉症だろうがそうでなかろうが同じではないかとさえ思え、その線引き自体意味のないものなのではないでしょうか。
こうした子どもは、同じものへのこだわりがあり、少しでも変化すると不安で食べられないという事があります。
例えば我が子の場合、いつものメーカーの醤油味のラーメンだと食べますが、違うメーカーの醤油ラーメンは、「味が違う」と言って食べてくれません。
そのせいか、幼稚園のお弁当は「お願いだから毎日同じおかずにしてくれ」と頼まれました。それでは食べられるものの種類が一向に増えないと悩みました。しかし、その裏にはこうした理由があったのです。
まとめ
自閉症であるないにかかわらず、ひどい偏食の裏には理由があります。
1、口の中の感覚過敏であるため、食感や味覚を敏感に感じ取り、合わないと口から出してしまう。鈍麻で感じないのが原因な場合もある
2、同じものへの強いこだわりがあるため、いつもと少しでも違うと抵抗する
自閉症ではなくても、性格的に自閉症の子と似た傾向にある子どもはたくさんいると筆者は感じています。
例えば、HSCと呼ばれる「超敏感な子どもたち」が、ある一定数どの人種にもいるのですが、そうした人たちは、音や光、触感など五感が敏感であると言われています。我が子は特徴からこれに相当するのですが、そうした子どもは食感にも敏感であると筆者は感じています。
もちろん、そうした敏感な人たちも、一般の人達と同じように徐々に慣れていくということはあり得ますが、時間がよりかかるでしょう。
しかし、そうした敏感さを持つ人たちが一定数いたおかげで、人はここまで生き延びてこられたのです。だいたいのそうでない人たちには、そうした感覚が敏感な人がいるということを、わかっていて欲しいと思います。敏感な人は、敏感さ故に苦しんでいる場合もあるからです。
自閉症の子どもたちも、それがうまく周りに伝えられない面があると思います。周りが知っておいてあげる、その大切さを思うのでした。
参考:広島市西部こども療育センターhttps://holycow6.wixsite.com/nagisa