【偏食】偏食には3タイプある、自閉症の子が通う療育センターより学ぶ

子どもたちと学校 子どもの食

自閉症の子に偏食が多い事はよく知られていますが、自閉症でなくてもひどい偏食の子はたくさんいます。その子達にも自閉症の子が通う療育センターでの食の取り組みが、もしかして参考になるのでは?と筆者は考えました。

きぶんやママ
きぶんやママ

私の長男も野菜がなかなか食べられません。

療育センターではどうやって給食を出しているのか。

気になって調べてみました。

目次

  1. 1、3タイプにわけて対応
  2. 2、タイプ1 感覚で選ぶ
  3. 3、タイプ2 形で判断
  4. 4、タイプ3 慣れたものを食べる
  5. 5、まとめ

3タイプにわけて対応

調べた療育センターでは、偏食の子どもたちをタイプ別に3つのグループに分けていました。

タイプ1、感覚で選ぶ
タイプ2、形で判断する
タイプ3、慣れたものを食べる

一つずつ特徴を見てみましょう。

タイプ1 感覚で選ぶ

このタイプは、口内の感覚過敏が強い傾向があります。大昔には、毒の入った食べ物や腐った物を食べないようにすることに、大いに役立った能力だと思います。

しかし、危険な食べ物があまりない現代においては、栄養が足りていないか心配するママさんたちを苦しめてしまう特徴となってしまって残念です。

食以外の特徴では、「視線が合わない事が多い」という特徴があるそう。確かに息子は、家族以外視線が合わない事が多いです。

【療育センターの対処法】

この特徴の子どもたちは、触って食べるものを決めることが多いようです。また、しっかりと火が通っていると安心するのか、揚げ物を好みます。本人たちは無意識だと思いますが。

つまりカリカリしたものを好むという事なので、調べた療育センターでは食べられない食材を揚げています。なんと、サラダのわかめやきゅうりも揚げていて私はとても驚きました。

揚げ野菜に慣れてきたら、炒めたり茹でたり、通常の調理法に変化させていくそうです。

【我が家でもやってみて思ったこと】

揚げたれんこん
れんこんをカリカリに揚げてみた

れんこんは非常に薄く切り、素揚げしました。少しでも柔らかい所があると食べてくれません。でも、指の感触で合格したものは口に入りました。

これを根気強く続けていくということです。しかし、私は油を多用することに少し抵抗があります。これで徐々に煮物も食べられるようになるとありますが、どうしてもそう思えないのです。

現代の食事は、脂質の量が戦前に比べ20倍にもなっているというデータもあります。それに比例して肥満や生活習慣病も増え、最近では子どもの肥満糖尿病まで社会問題となってきました。

以前は揚げ物をそこまで欲していなかった我が家の子ども達が、これを機に油を欲するようになったように思います。以前より、フライドポテトなどの揚げ物をリクエストすることが増えてきてしまいました。

野菜を食べさせたいからといって、油を添加したり、刻んで砂糖をたっぷり入れてデザートにしたりすることにとても疑問を感じます。野菜を食べてもらうために、脂質や糖質を上げ、それによる病を防ぐために食物繊維の多い野菜を食べ、、、。なんだかイタチごっごような気持になります。

昔の日本人は、砂糖や油がそこまで手に入らなかったので、野菜は具沢山の汁物に入れたり、漬物にして食べたりしていました。子どもがそれを食べなかったからと言って、目くじらをたてる親はいなかったでしょう。でも、自然といつの間にかみんな食べるようになっていました。

現代は、栄養栄養と皆が知識が増えた反面、親も学者も子どもに食べさせなきゃと焦ってしまい、無用な油や砂糖を添加して、ごまかしてまで食べさせようとしているように思えてなりません。

タイプ2 形で判断

このタイプは、千切り、粒々など好みの形で選ぶことが多く好みの味付けもあります。また、少しずつ食べる傾向があるようです。

食以外の特徴では、こだわりが強いという傾向があるそうです。

【療育センターの対処法】

千切りにするなど、切り方やこだわりを活かした好みの形にします。例えば、肉や魚を千切りにして揚げる汁の具を千切りにします。

好みの味付けや調味料をかける事で食事が進む事が多いので、調味料ボトルを卓上に用意されていました。

例えば、献立がマカロニサラダだった場合。いつもは醤油味の煮物しか食べないという場合は、マカロニサラダの食材を醤油味で煮てあげます。煮物に不向きな食材の場合は素揚げまたは衣をつけて揚げるようです。

【我が家でもやってみて思ったこと】

グループ1の特徴に当てはまった我が家の息子。なんとグループ2も当てはまります

そういえば、刺身によくついている「大根のつま」が大好きな息子。あれもまさしく千切りです。ニンジンも千切りにしてみましたが、これはスティック状にして、生でガリガリ食べるのがお好きなよう。

千切り大根

また、好みの味付けにするということなので、「塩、しょうゆ、めんつゆ」を醤油さしに入れて食卓に用意しました。

すると、きゅうりの千切りやブロッコリーのスプラウトにめんつゆをかけて食べていました。卓上めんつゆがお好みのようですが、大根はしょうゆらしいです。

めんつゆをかけたスプラウト
ブロッコリーのスプラウト

タイプ3 慣れたものを食べる

このタイプは、食べた記憶のある食材、料理のみを食べるという特徴があります。食品のパッケージで食べる食べないを決めたりもします。視覚優位な子ども達です。

【療育センターの対処法】

料理の中の食材が何なのか、わかりやすくします。かき揚げなど、中身が分かりづらいものは個別に素焼きにします。ひき肉を使ったメニューで食べられない場合は、ハンバーグなどわかるメニューに変えます。

【我が家でもやってみて思ったこと】

我が家の息子は、タイプ1も2も少しずつ当てはまっており、やはりこのタイプ3にも当てはまります。例えば、ラーメンは醤油味しか食べないのですが、パッケージがいつもの「ま◯ちゃん正麺」じゃなくて「ニッ◯ン」だと全く食べません。

こっちも美味しいよと言っても、スープの味が微妙に違うと拒否。なんというワガママと激怒していた私ですが、裏にはこんな理由があったのですね。私には到底理解しがたい。

さらに、色んな食材が混ざったものは基本的に無理です。だから小学校の給食はほとんど無理です。家では基本的に、素材を単品にしてわかりやすくした料理が多いです。

まとめ

偏食の子が多い療育センターでの取り組みは、以下のようなものでした。

=MEMO=
タイプ1 感覚で選ぶ
    食べられない素材を揚げる
タイプ2 形で選ぶ
    千切りにする、好みの卓上調味料を置く
タイプ3 慣れたものを食べる
    中に入った物を単品にしてわかりやすくする

療育センターでは、個別に細やかな対応をされていると感心しました。千切りにしたり、好みの味にしてあげたり単品にしてわかりやすくするなど、なるほどいう工夫が随所に見られました。

ただ、タイプ1でも言いましたが、「揚げ物に頼る」ところが、どうしても抵抗があります。野菜を食べさせることと、油脂を多くする健康上の問題、てんびんにかけるとどちらが大事なのか、今だに答えが出ません。

油があまり手に入らなかった戦前は、そういうことをしていなかったと思います。また、自然と大人になるにつれて食べられる野菜が増えていったと思います。

戦前は手に入る野菜の種類も今ほどないので、慣れやすかったのではないでしょうか。

料理も今のように、和洋折衷色々な料理は食卓に並びませんでした色々な料理が出るというのは、大人目線または感覚過敏ではない子どもたちには飽きがこなくてよいことかもしれません。

しかし、こうした感覚が過敏な子どもたちにとっては、「いい迷惑」になっているかもしれません。

息子
息子

給食も毎日同じが本当はいいんだけどな。

毎日違うと、全然慣れないよ。

きぶんやママ
きぶんやママ

感覚が過敏な子は、慣れるのが他の子より大変です。

給食の現場では、「毎日違う献立が出る」ことを自慢げに語る栄養士さんが多いです。

こういう子どもたちもいることを知って欲しいと思っています。

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