うちの子の偏食はひどすぎるんです。
野菜はまったく食べません。
好き嫌いのレベルではないんです。
我が家の息子もそうでした。
それは、「HSC」が関係していると筆者は考えています。
HSCについて知れば、お子さんの思いがわかるようになり、
偏食のことでイライラしなくなるかもしれません!
目次
「HSC」とは?
まずは、HSCとは何かを知りましょう。
臨床心理学を研究されているエレイン・アーロン博士が提唱した
HSCは、英語にすると、Highly Sensitive Child 。この頭文字をとったものが、HSCです。訳すと、「超敏感な子ども」という風に訳せます。
もしかしたらHSPの方がメジャーかもしれません。こちらは、CのChildをPのPersonに変えたもの。つまり、大人も子どもも関係なく「超敏感な人達」になります。
この言葉は、臨床心理学を研究されているエレイン・アーロン博士が提唱したことで広まり、現在日本でもそれに関した書籍がたくさん出回っています。この特徴のある子は、周りの環境に関して非常に敏感です。
5感についても敏感なのが、HSCの特徴。
つまり、においや味についても敏感なのです。
これが、「偏食」とおおいに関係していると筆者は考えます。
HSCの子どもの特徴
例えば我が子でいうと、こんな敏感さを持っています。
・服がチクチクするのに敏感
・親の心を非常に読む
・質問が非常に多く、大人が使うような言葉遣いをする
・手が少しでも汚れると嫌がる
・静かな遊びを好む
・石橋をたたいても、なお渡らない
・なんでも「毎回同じ」が好き。靴も毎回同じメーカーの同じ靴を選ぶ
・親しい人じゃないと目が合わせられない
うちの子もあるある!とうなずいている方、いらっしゃると思います。これらは、どれもHSCの子特有の特徴です。大人もあるある!と思う方は、HSP(HSCの大人版)でしょう。
外界の刺激、光、音、におい、視界に入る物、口の中、体感、それらが敏感なのです。人によって差はあります。光や音には敏感で、雷が怖いけれど、口の中はそうでもないとか。
周りからは、「慎重」「内気」「引っ込み思案」と思われています。場合によっては、「わがまま」「こだわりが強すぎる」とマイナスにもとられます。
HSP・HSCは、他の動物にも存在する
この特性を持っているのは人間だけではなく、100種以上の生物が持っているとの事。外界に対して慎重であることは、あらゆる生物が生き延びるのに必要な気質なのですね。
また、結構な割合の方がHSPであると言われており、15~20%の人がこの気質を持っていると言われています。
ですから、HSPの方々がいたからこそ、ヒトは生き延びてきたともいえます。素晴らしい高性能なセンサーを持った人々なのです。だから、この気質は欠点ではありません。
欠点ではないのですが、本人は生きづらさを感じたりします。周りの人は理解が出来ず、どう関わればいいか悩まれる事もあります。
この気質は欠点ではない。高性能なセンサーのおかげで種が生き延びてきた。HSP(HSC)の人たちのおかげ
HSCと偏食はどう関係している?
偏食の原因の一つに、「感覚過敏」があります。口の中の感覚が敏感な人は、ちょっとした味の違いや食感の違い、においの差も強く感じ取ります。
その結果、食べなれたものを好んだり、複雑な味を避けたりする結果、周りからは「わがまま」「偏食」と言われて辛い思いをします。
つまり、HSCの感覚過敏が偏食の原因になっていると言えるのです。
昔であれば、ちょっとした味の違いで腐敗したものを食べなくて済んだり、毒のあるものを口に入れなかったり、生き延びていく上で素晴らしい特性でした。
でも、今ではそれが「偏食」と言われ、周りから理解されずに苦労しています。
今日の朝も息子に、「お味噌汁の豆腐がいつもの豆腐じゃないから食べられない」と言われました。たまたま絹ごし豆腐ではなく、木綿豆腐を使ったのです。そんな違いも敏感に感じ取ります。
この知識がなかった頃は、またわけのわからないワガママを言っていると腹がたったこともありました。しかし、この概念にたどり着いたとき、息子は本当に困っているのだとわかってあげられました。
私は、このHSCの気質が子ども達の偏食と大きく関わっていると考えています。それを皆さんに知って欲しくて、このブログを開設したくらいなのです。
人の15~20%はHSP(HSC)である。
感覚が過敏なので、食べ物に関しても少しの味やにおいの違いも感じ取る
食べ慣れたものや複雑な味を避ける
偏食と呼ばれ苦しんでいる
マイナス面ばかりではないHSP・HSC
偏食とは余談になりますが、ここまで読むと、HSP・HSCは過敏性ゆえに苦労が多くて生きづらいとマイナスなイメージを持たれるかもしれないので、そうではないことも伝えておきます。
過敏だからこその強みもあるのです。ささいな変化や微妙な表現を楽しみ、芸術を深く愛することができます。
・芸術性に富み、アートや音楽の世界で本領を発揮
・危険をいち早く察知する
・直感力に優れている
まとめ
HSCの感覚が過敏である特徴が、「偏食」につながっている
その過敏さは、いち早く腐敗したものや毒物を避けられる、素晴らしい特性だった
HSCの子は、そうでない子より、慣れるのに時間がかかる
自分や周りの人がこの気質を認め、プラスに働くようにしていきたいですね。
子どもの偏食で悩んでいるママさんたちは、他の人より慣れるのに時間がかかるんだと気長に待って欲しいなと思います。
自分や家族がHSP(HSC)にあてはまるか知りたくなったら
アーロン博士は、自身のホームページでHSPチェックリストを公開しているので、気になる方はのぞいてみてください。
また、HSPのことを書いた書籍は、今たくさん売られているので、もし悩んでいる方は読んでみてください。
また、偏食と好き嫌いの違いについて過去のブログに記載しています。こちらもおすすめです。
【偏食】偏食とはなにか?偏食には種類や程度の違いがある!「好き嫌い」や「ムラ食い」との違いは?