先日行われた食育推進全国大会で、台湾の食育団体より台湾の学校給食について教えていただきました。
台湾の給食は、日本の給食を参考に確立されていったそうです。日本の給食甲子園を参考に、台湾でも給食大会が開かれ、栄養士さん調理師さんが共により良い給食作りに力を注がれています。
他の国の学校給食がどういうものか、あまり知らなかった私。今日は、台湾の方からお聞きした台湾の給食についてお話したいと思います。
食器は自分で持ってくる
日本と大きく違っていると思ったところは、食器を各自持参するという点です。
銀色のお弁当箱みたいな容器を各自が持参して、出来上がった給食をお弁当箱に詰めるのだそうです。
2段になっているものや、1段のものなど様々。大きさは家庭によって違うのでしょうね。
日本では、給食当番さんが食器の入ったかごと料理の入った食缶を運び、皆が同じ器で食べます。
冷たい物は食べない習慣
次に違いを感じたのは、台湾の方は冷たい物を食べる習慣がないということ。
給食を温かく食べる為、各自持参した銀色のお弁当箱に給食を入れた後、ネームプレートをつけ、巨大な蒸し器に入れるのだそうです。
だから、お弁当箱が銀色の加熱できる素材なのですね。
日本では、温かい料理と冷たい料理が混在しています。お浸しや和え物など、冷たくして食べる料理もたくさんありますね。
ですから、日本の給食現場は冷やす物を先に作って冷蔵庫に保管、温かく出す物は提供時間ギリギリに仕上がるようにと、作業工程に工夫が必要です。現場は時間との戦いです。
それにしても、風習の違いは面白いですね。これは私の推測ですが、台湾は本州よりも暑い地域です。(イメージは沖縄県)冷蔵庫などの施設がなかった昔は、食中毒も起こりやすかったはず。
そこで、衛生的な理由から「しっかり火を通して温かい物を食べる」という習慣があるのではないでしょうか。
きっと、日本の冷やし中華なんて、台湾の方から見れば、とんでもない料理なのでしょうね。
フルーツが南国
展示してあった給食写真には、半分に切ったドラゴンフルーツが写っていました。
台湾は、先ほど話したように「南国」で、暑い気候なんですね。ですから、ドラゴンフルーツやパッションフルーツ、パイナップルなどの熱帯フルーツがよく食べられているのだそう。
それにしても、大きな半切りのドラゴンフルーツは、見た目にも迫力があります。
牛乳は選択制
日本では牛乳が毎日つくけれど、台湾はどうですか?と聞くと、台湾では豆乳か牛乳か選べるとのこと。
日本人と同じで、体質的に牛乳が合わない子も多いそうです。また、朝ごはんに豆乳を飲む習慣があるので、豆乳を選択する子が多いそうです。
日本では、牛乳を飲まない選択は可能ですが、かわりに違うものがつくことはありません。この点、台湾の給食に見習って欲しいなと思いました。
野菜が嫌いな子はやはり多い
日本の子どもに限らず、台湾の子どもも野菜嫌いな子が多いようです。
嫌いな野菜は、茄子やピーマン、、、日本も同じですね。好きな野菜はと聞くと、とうもろこしやさつま芋、そしてキャベツ。キャベツはちょっと意外でした。
台湾の野菜料理は、ほとんどが炒め物だということ。キャベツも炒めて食べるそうです。
台湾でも日本と同じような食育指導が進んできたそうです。
最後に
台湾の学校給食は、日本の学校給食を参考にして発展してきた様子が分かりました。
地方では満足に食べていない子どもも多く、給食でほとんど栄養をとっている子もいるとのこと。給食が子ども達の健康を支えているという言葉が胸に残りました。
牛乳が選択できるなど、日本よりも発展しているところなどは、むしろ日本よりも進んでいる!世界の給食を知ることは必要だなと思いました。