【偏食】ご飯好きHSC偏食息子。ご飯だけだと何の栄養素が足りないか栄養計算してみた

ご飯 子どもの食

HSC(感覚過敏)である息子は、口内やにおいの感覚がとても過敏です。私はその過敏性と偏食は大きく関わりがあると思っています。普通の好き嫌いとはわけが違うレベルです。

そんな息子の大好物は「ご飯」。息子の願いは、給食が毎日ご飯になることです。それくらいご飯が大好き。おかずは全くいらないと言います。

しかし、それではとれていない栄養素があるのではないか?(もちろんあるのですが)

「君がご飯をこれだけ食べても、◯◯がとれてないんだよ〜」と具体的に言わねば息子は動きません。特に理系男子は、数字できっちりと示す必要があります。小3になった息子は、「おかず食べないと大きくなれないぞ」なんて幼稚な説得には耳を貸しません。

ということで、管理栄養士の名にかけて「あなたの栄養はこれが足りていないのだ!」とズバリ解説すべく、ご飯の栄養計算をしてみました。

きぶんやママ
きぶんやママ

同じように、子どもがご飯ばかり食べて、おかずは食べないという方へ参考になると思います。

ご飯1杯量をはかる

まずは、息子のお茶碗でご飯1杯分が何gかはかります。1杯150gでした。

150gご飯

ちなみに、我が家のご飯は玄米と白米を半分ずつ混ぜていますので、150gのご飯だと75gずつの玄米と白米の量ということになります。

いよいよ栄養計算してみる

栄養計算には、文部科学省が交付している「日本食品標準成分表2020年版」を使用します。これは全国のあらゆる場所で勤務する栄養士が使用する、食品の成分が掲載されているもの。成分表と言えば、これを指します。

以前は成分表が改訂されるたびに成分表を購入していました。しかし、今ではネットにも情報が掲載されているので、一般の方でも気軽に見ることができます。

気になる方は見てみてください。→日本食品成分表2020年版

食品成分表は食品100g中の栄養素が掲載されています。今回は玄米と白米が75gずつなので、それぞれ別に計算します。見る場所は「水稲めし」の玄米欄と精白米(うるち米)欄です。

まずは、エネルギーになる栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)と食物繊維から計算してみます。

エネルギータンパク質脂質炭水化物(糖質)食物繊維
玄米124kcal2.1g0.75g26.7g1.05g
白米126kcal1.9g0.22g27.8g1.13g
250kcal4.0g0.97g54.5g2.18g
玄米飯75g白米飯75gで計算。グラフが途中で切れている時は、横にスクロールしてください。

ご飯だけでも意外と食物繊維がとれます。次に、無機質とビタミンを掲載します。

ナトリウムカルシウムマグネシウムビタミンAビタミンB1ビタミンB2ビタミンC亜鉛
玄米0.75mg5mg37mg0.5mg00.12mg0.02mg00.6mg
白米0.75mg2mg5mg0.1mg00.02mg0.01mg00.5mg
1.5mg7mg42mg0.6mg00.14mg0.03mg01.1mg
玄米飯75g白米飯75g中の無機質・ビタミン量(学校給食で定められている栄養素のみ掲載)
表が途中で切れている時は、横にスクロールしてください。

玄米を入れたことで、マグネシウムや鉄分、ビタミンB1が多くとれました。

栄養に詳しい方は、え?栄養素ってこれだけ?と思われるかもしれません。全くその通りで、実は栄養素はもっとたくさんあります。成分表には51種類もの栄養成分が掲載されています。しかし、献立を立てる際、全ての栄養素について計算するわけではありません。

今回は、学校給食の現場で定められている栄養素の基準で考える事にしました。つまり、学校給食は上記にあげた栄養素のみ計算し、基準を満たすよう献立が作られているのです。

1食でご飯2杯食べると、栄養素は足りているか?【エネルギー、3大栄養素編】

息子は、朝ごはん1食で少ない時はご飯を1.5杯、多い時で2.5杯食べます。頻度など考慮して、平均だいたい1食で2杯としました。

そうすると、はたしてご飯2杯だけで栄養素はどのくらいとれるのでしょうか。先程のデータはご飯1杯分だったので、全て2倍して、とりたい栄養1食分=理想と比較しました。

※とりたい栄養1食分(理想)は、普段どれくらい体を動かしているかの「活動レベル」により左右します。息子はパソコンばかりしていてあまり運動ボーイではないので、エネルギーなどは低い方で計算しました。1日の必要量を3で割って1食分としています。

エネルギータンパク質脂質炭水化物(糖質)食物繊維
ご飯2杯分500kcal8.0g1.94g109g4.36g
1食分理想533kcal13.3g14.4g108.9g4.5g以上
ご飯で
まかなえる割合
93.8%60.2%13.8%100.1%96.9%
ご飯は1杯150gで、玄米と精白米(うるち米)が半々です。1食分理想値は、9歳男の子活動レベル1(低い)の値を3で割ったものを使用。

表だとわかりづらいので、グラフにしてみました。

食事1回必要量をご飯2杯でまかなえる割合

私が思っていたより、ご飯2杯でもだいぶ栄養がとれていました。エネルギー、炭水化物、食物繊維はかなりとれていますタンパク質も少ないながら、半分以上はご飯からでもとれるのです。とれないのは脂質でした。

パンやピザ、パスタ、ラーメンなど、カタカナの名前の料理は脂質が多いので、逆に脂質が多くなると思います。というより、多くなりすぎるので、日本人には生活習慣病につながって危険です。菓子パンで朝ごはんを済ませるよりは、ご飯2杯の方が健康的。

息子の食べられる数少ないおかずレパートリーからタンパク質を補おうとすると、豆腐の味噌汁を飲む・納豆を食べる・しらすご飯にするなどが考えられます。

脂質は、日本人の摂取量が増えてきて問題になっていますが、ここまで少なすぎるのも問題がないわけではありません。不足すると皮膚炎などの症状が出ると日本人の食事摂取基準で説明されています。

でも私は、あまり脂質がとれていないことを心配していません。なぜなら、おやつタイムにチョコレートなどを食べると一気に上がりますし、脂質をとるのは今の時代簡単です。(それが問題なことが多い)

できれば、オメガ3系の脂質(青魚の油脂など)をとってくれれば申し分ないのですが、息子は油っぽいものが嫌いなので、今後の課題です。

1食でご飯2杯食べると、栄養素は足りているか?【無機質、ビタミン編】

次は、無機質・ビタミンについて計算してみました。なお、無機質・ビタミンは「必要量」と「推奨量」が定められていますが、今回は「推奨量」を参照して計算しています。

ナトリウムカルシウムマグネシウムビタミンAビタミンB1ビタミンB2ビタミンC亜鉛
ご飯2杯分3.0mg14mg84mg1.2mg00.28mg0.06mg02.2mg
1食分理想2.0mg未満217mg56.7mg2.7mg167μg0.33mg0.34mg20mg2mg
ご飯で
まかなえる割合
150%6.5%148%44.4%0%84.8%17.6%0%110%
ご飯1杯分を150gとして計算。玄米、精白米が半々のご飯。1食分理想は、9歳男の子推奨量から参照し、3で割って1食分としている。

やはり表だと分かりづらいので、こちらもグラフにしてみました。

食事1回で必要な栄養素をご飯2杯でまかなえる割合2

ビタミンB1については、精白米(白いご飯)100%だったら、もっと不足していたことと思います。玄米が半分入ったことでだいぶ増やすことができました。他の無機質・ビタミンも多少は多くなりましたが、ビタミンAとビタミンCだけは全く補えません。

もし、玄米はどうしても苦手という方におすすめなのが、「胚芽精米」です。栄養が詰まった胚芽の部分だけ残して、あとは精米されているので、玄米に比べ食べやすいです。価格がやや高めですが、お試しください。

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感想(8件)

ビタミンAとビタミンCについては、ご飯をいくら食べてもとれない栄養素なので、他で補う必要があります。カルシウム、鉄、ビタミンB2も0ではないですが不足気味

息子が食べられるもので補うとすれば、まずみかんが相性よしでした。ビタミンCとAが含まれるからです。また、焼き海苔やワカメなどの海藻にもCとAが含まれています。ホタテにもビタミンAが含まれていました。

カルシウム、鉄分は特にタンパク質の多い食品に入っていることが多いです。イメージでもわかりやすいですよね。カルシウム=骨、鉄分=血とイメージすると、やはり魚や肉、豆、卵などのタンパク質とイメージが重なります。

息子が食べられるもので補おうとすれば、豆腐の味噌汁、しらすご飯、納豆などの魚や豆類、乳製品で補うことが必要です。

まとめ

=MEMO=
【ご飯2杯でだいたいまかなえる栄養素】
エネルギー、炭水化物、食物繊維、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛
【やや足りない栄養素】
タンパク質、ビタミンB1
【補う必要のある栄養素】
脂質、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB2

ご飯2杯でも結構な栄養がとれているということが分かります。そして、玄米を多くすることで、より栄養のとれるご飯になっていることも分かりました。

しかし、残念ながらビタミンAとビタミンCだけはどんなにご飯を食べてもとれません。やはり、ご飯以外にも食べる必要がありそうです。

息子が食べられる物の中で考えられる工夫は、以下の通り。

しらすをプラス、納豆をプラス、味噌汁に豆腐やわかめを入れる、みかんをプラス、乳製品をプラス、焼き海苔をプラス

偏食のお子さんによって、食べられるものは違うと思いますので、食べられるものからプラスできるものを考えれば良いと思います。

また今回用いた1食分当たりの理想量は、「推奨量」から計算しています。「推奨量」は、「これだけとれれば理想だよ」という値で、最低限とりたい量は「必要量」と設定されています。

推奨量は、必要量より多く設定されていますので、偏食のある方にはクリアするのが厳しいと思います。まずは「必要量」だけでもクリアできるよう考えた方が良いかもしれません。

そのあたりも、今後のブログで載せられたらと思います。

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