つつじの不思議な色の正体は「動く遺伝子」!?謎の遺伝子の正体を調べてみた

つつじの不思議な色の正体は動く遺伝子!? 暮らし

5月になると道路沿いをきれいに彩るつつじが大好きな、きぶんやママです。

こども達がつつじの密を吸いながら歩いていると、ふと不思議な色をしたつつじが目にとまりました。白いつつじなのに、一部だけピンク色になっているのです。

しかも、その境目が定規を引いたようにまっすぐなのです!こんな不思議な花もあるんだ!と驚き、つつじの色について調べてみました。

そこには意外な原因がひそんでいました。なんと、「動く遺伝子」の仕業というのです。

今回は、不思議な色のつつじはなぜできるのか、動く遺伝子とは何かについて解説します。つつじの色の謎にせまりたい人におすすめの記事です。
※2025年3月16日更新

つつじのもともとの色はピンク

つつじ

つつじというと、ピンクや白色の花を思い浮かべる人も多いと思います。しかし、実はつつじのもともとの色はピンクだったということを知っていますか?

つつじの色素はアントシアニンから来ていて、そのアントシアニンを作る遺伝子がつつじには組み込まれています。

アントシアニンはブルーベリー等に含まれているポリフェノールで、抗酸化作用があることから、健康志向の人は知っている人も多いのではないでしょうか?

だから、つつじは本来、紫がかったピンク色なのですね。

白色のつつじの秘密は動く遺伝子にあり!?

つつじの蜜を吸う娘

では、なぜ白色のつつじがあるのでしょう。その秘密は動く遺伝子「トランスポゾン」にあります。

動く遺伝子「トランスポゾン」とは?
1940年にバーバラ マクリントックさんがトウモロコシにおいて存在を予言した、染色体の中を動く遺伝子のこと

バーバラさんがトウモロコシが斑入りになる原因を調べている時に予言されたそう。この情報は、日本植物生理学会のWebサイトで知りました。

当時は突飛なアイディアで受け入れられませんでしたが、バクテリアや酵母で動く遺伝子が見つかって認知されました。

遺伝子が動くなんて驚きですね。でも、植物に限らず動物にも多数存在していることが現在では分かっているそうです。

トランスポゾンは、特別な配列をもつDNAで、DNAにランダムに入り込み、また飛び出してはDNAの別の所に組み込まれます。

日本植物生理学会サイトより

動く遺伝子「トランスポゾン」のせいで白色に!?

この動く遺伝子「トランスポゾン」が、つつじの色素(アントシアニン)を作る遺伝子に組み込まれて受粉されると、色素が作られません。

トランスポゾンが組み込まれた部分のDNAが機能しなくなってしまうからです。

そうすると、色素の抜けた花、つまり白色のつつじが出来るのです。

白色の花にピンクが混じるのは?

不思議なつつじの色

ではなぜ、白色の花にピンクが混じった花ができるのでしょうか?

白い花を作ってしまうのは、色素合成を邪魔していたトランスポゾンのせいだと分かりましたが、このトランスポゾンは動く遺伝子なので、動くと一部色素合成が復活することがあります。

このような花において、色素合成酵素遺伝子からトランスポゾンが抜けてどこかに動きますと、色素合成酵素遺伝子の機能が復活します。

日本植物生理学会サイトより

日本植物生理学会サイトでもこのように説明されていました。

つまり、トランスポゾンが動いて、あのつつじのピンク色が一部復活した結果と予想されます。だから、定規でひいたようにピシッと色がわかれていたのかと納得しました。

ピンク色が入る範囲はどう決まる?

つつじの蜜を吸う息子

あのピンク色が入る範囲は、いつどのように決まっているのでしょうか?さすがにお花が咲いた後、時間によって色が徐々に変化するわけではないですよね。

日本植物生理学会サイトでは、以下のように説明されていました。

大きなセクターは、花の発生の早い時期、小さな斑点のようなセクターは花の発生の後の方でトランスポゾンが抜けた為に起こるのです。

日本植物生理学会サイトより

トランスポゾンが花の発生するどの時期で組み込まれたかで、大きな部分が白くなる花、小さな斑点のように色が抜ける花等、色素合成が抑えられる範囲が決まるのですね。

小さな斑点のように色が抜ける花というのは、こういう花でしょうか?

ピンクのつつじ

これはこれで、とても美しいつつじの花ですよね!トランスポゾンによる色の抑制のおかげで、いろいろなつつじの花が見られることが分かりました。

まとめ

もともとピンク色だったつつじの色は、アントシアニンというポリフェノールの色だということが分かりました。

また、動く遺伝子トランスポゾンによって、色素合成が邪魔された結果白色のつつじが生まれたのは驚きでしたね。

白色のつつじで、たまにピンクが混じっているような不思議な花は、トランスポゾンにより色素合成が邪魔されなかった部分、あるいは動いたことで色が復活した部分であることも衝撃でした。

ピンクが入る範囲は、花の発生時期のどこでトランスポゾンが影響したかで決まってくるのですね。

つつじの奥深い世界を知ることができて、よりつつじが好きになりました。5月はつつじの時期、ぜひ変わった色のつつじを探しにお出かけしてみてくださいね。

◆こちらも参考になります
日本植物生理学会:サツキ・ヒラドツツジの咲き分けについて|みんなのひろば

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