乳がんのために抗がん剤治療を始めた母。7/7に第1回目の抗がん剤治療を終え、こんな感想を抱いた母↓
- 抗がん剤治療が「通院」できちゃうのはすごい!
- 食欲ないからと、食べなさすぎて胃が痛くなった(吐き気もあるため)
- 3日間寝っぱなしで足がむくんだ(副作用でもある)
- 頭痛がひどかった(副作用??)
- 5日間頑張ると、突然気分スッキリ良くなる!
- 和室の畳とバラ香りのウエットシートのにおいに過敏(気持ち悪くなる)
- うす味がめちゃくちゃ美味しい
1回目の治療の様子を詳しく解説した過去ブログはこちら→乳がんで抗がん剤治療が始まった母。1回目の感想と反省したこととは?(注意:抗がん剤は人によってもまったく症状の出方が異なるので、一つの例としてご覧ください。)
そこで、第2回目の時はこのように対策しようと思ったようです。↓
- 食欲がなくても、少しでよいから食べる
- なんとか起きれそうな時は、起きているようにする。できれば足の体操をする
- 頭痛薬を我慢せず飲む
- においのないウエットシートに変える
- 料理の味付けを薄くする
そして迎えた、7/21の第2回目抗がん剤治療後。母は自分で考えた対策法を試して過ごしました。
2回目の抗がん剤治療の実際
1回目の抗がん剤治療の時、抗がん剤を入れる点滴の針を3回も差し直されてしまった母。腕にはその時の青あざが残ってしまいました。「あなたの血管が曲がっているから、、、ごめんね〜」と言われたそう。
それがものすごく嫌だった母は、今回先生に「私も血管を真っ直ぐにするように頑張りますので、(そんなの無理^^;)先生、どうかお願いします」と懇願。
きっと先生も、すごく慎重に刺してくださったのでしょう。今回は1発OKでした。
翌日から、さっそく母は1回目投与の時に考えた対策法を試みます。
なんとか口から食べたら、家事ができるほど回復
吐き気どめが今回も点滴に入っており、薬としても処方されているのは同じです。
前回まったく食べなかった3日間の反省を活かし、今回は努めて口に何かしら入れるように。すると、前回より元気が出て、なんと家事まですることができたとのこと。
体が少し動かせたので、足の体操やフレイル体操をした結果、足のむくみがあまりなかったそうです。
ちょっとだけ、小難しい話をします。(聞きたくない方は、4段落下から読んでください)
がんになると、がん細胞から分泌される物質により、「慢性炎症」が起こります。そうすると、心身が衰弱して「がん悪液質」を招きます。こうした進行を食い止めるのに、「慢性炎症」をおさえることが重要なのですが、口から食べることがとても大切になります。
がん研究所の有明病院が出している本にも、以下のように書いてあります。
口から食べることが体力維持の決め手
がん研有明病院の抗がん剤・放射線治療に向き合う食事 女子栄養大学出版部より引用
「慢性炎症」をおさえるには、口から食べる、つまり腸管を使って栄養をとることが重要です。腸は免疫機能のかなめです。〜(途中省略)〜慢性炎症をおさえることができれば、副作用も緩和するので、治療の休止期間の回復も早く、治療を最後までやり遂げることができます。
心身が消耗する前に、慢性炎症対策、口から少しでも何か入れる、腸管を使うということが大事なのですね。腸内の菌ちゃんパワーは、すごい!(小難しい話終わり)
食欲がわかない3日間の工夫
そうは言っても、食欲がわかない。それが抗がん剤治療の辛いところ。
そこで、母は「レトルトお粥」「野菜ジュース」「豆腐」「わかめスープ」を少しずつ食べたそうです。これなら、あまり手間をかけなくても食べられるものばかり。
ただ、レトルト品は味がとても濃く感じるそう。お湯で薄めたりした方が良さそうでした。また、塩味は苦く感じるという副作用もありました。
【苦味や金属味がする場合】
汁物を添える。食べ物が汁に包まれて舌の上を通過するため、不快な味を感じずにすみます。だしのきいたうす味のものがおすすめです。(がん研有明病院の抗がん剤・放射線治療に向き合う食事より引用)
今回も、「(私の)妹の料理が最高に美味しかった」と言っていました。何が美味しかったのか聞いたら、「しゃばしゃばのカレー」とのこと。イメージとしては、「ご飯にかけても上に乗っからず、ご飯を通過してしまうカレー」
妹の料理はいつも薄味なのですが、抗がん剤治療中の母には絶品料理に感じるのです。妹が母のそばに住んでいてくれて本当に良かったです。
また、無性にラーメンが食べたくなった母は、丸ちゃ◯正麺を買ってきて、普段よりだいぶお湯を多めにして作ったところ、これがまた美味しかったとのこと。
濃い味に慣れてきた人にとっては、抗がん剤治療で舌がリセットされるような良いイメージも持ったそう。私が「だしで煮たり、うす味にするところ、離乳食に似ているね」と伝えると、母は「若返っちゃったわね」と前向きな言葉を返してくれました。
口の中がピリピリする
抗がん剤は舌の細胞、粘膜の細胞(上皮細胞)にも影響するので、口の中がピリピリしたり、歯茎がガサガサするそう。口内炎もできやすい。
口内炎ができてしまうと、ただでさえ食欲がわかないのに、痛みも加わってより食べられなくなってしまいます。
母は、口内炎ができなように、3度の歯磨きと口内ウォッシュ液を欠かさないようにし、口内炎をできるだけ防いでいるとのこと。
お薬も出してもらえたりするそうです。
頭皮がピリピリする
今回は頭痛というより、頭皮の痛みに悩まされていました。それもそのはず、ついに髪の毛が抜け出し、9割の髪が抜けたとのこと。
お風呂では、洗うたびにする〜っと大量の毛が抜けてしまうので、父に先に入ってもらって最後に自分が入るのだそうです。覚悟はしていたものの、唐突に抜け出したので驚いたそうです。
今回は、処方されていた頭痛薬を飲んだところ、だいぶ痛みが軽減。不快な症状は少しでも和らげた方が、治療を乗り切るための元気がでるようです。電話の声も、1回目の時より元気そうでした。
寝る時は不織布のカバーをかぶり、髪の毛が飛び散らないようにし、出かける時はその上から帽子をかぶっているとのこと。それでも、宅配便が来た時などウィッグをかぶりたいと思ったので、病院でウィッグを買おうとした母。ところが、運悪く売り切れており、次回こそは購入したいと言っていました。
アデランスの職員にウィッグの話を聞いたところ、髪の毛が抜けると頭囲がその分小さくなるので、髪の毛がある時に買うと合わなくなることがあるそうです。
試着して、頭に合った大きさのものを買ったり、アジャスターのついているウィッグを選ぶことが大事なよう。試着できる分、次回購入することになって、かえって良かったかもしれません。
5日たつとスッキリ元通り。だけど、、、
今回も、5日間たつと「スッキリ」と通常の生活に戻った母。1回目、それが分かっていたから、今回は不安感があまりなく過ごせたのではないでしょうか。
だけど1回目と違うのは、「目の奥の痛み」。amazon prime見すぎたわけでもなければ、本読みすぎたわけでもなく。
痛み止めを飲むと少し回復するのだとか。これもやはり副作用なのでしょうか。無理して我慢せず、痛み止めを服用できているようです。
前向きな母の体験をブログにする理由
母は、昔からあまり物事を悪く考えず、いつも前向きでいる人です。心配ばかり口にする私は母からたくさん助けられました。こんな時も前向きで、明るい母を尊敬しています。
母から、「体験談じゃなくて、これからどんなことが起きるのかを書いてよ」と言われました。でも、かえって不安をあおったりするだけじゃないかな、とも思うのです。
母が言うように、「抗がん剤治療は千差万別、人によって全然違う」と私も思います。起きるかもしれない副作用のことを調べても、母は素通りして平気かもしれない。かえって知らない方が、母には良いのかも?と思ったり。
じゃあ、なんでこんなブログを書いているのかといえば。
過去の記録を母が見返して、忘れてしまった自分の解決法を思い出し、次回の治療に備えられるかもしれない。
また、前向きな母の体験談が、同じように乳がんを突きつけられた人の励みになるかもしれない。そう思ったからです。
3回目の抗がん剤投与に向けて
3回目8/4の抗がん剤の時も、2回目の時に工夫したことと同様、「少しでもよいから食べること」を心がけたいとのこと。
食べると少し元気が出て、家事もできたし、動けたので、むくみも防止できました。
次回は、抜けてしまった髪のために、ウィッグを購入することが目標だそうです。髪が抜けていく過程も大変なことがあったのだなぁと、話を聞いていて思いました。
そんなことも記録していければと思います。
今回参考にした書籍↓
がん研有明病院の抗がん剤・放射線治療に向きあう食事 [ 伊沢由紀子 ] 価格:1,760円 |