5月といえば兜。でも兜ってなぜ飾るのか、理解しているようでしていなかったりして。
子どもにも説明できるようになりましょう!
こどもの日に兜を飾るのはなぜ?
調べていくと、兜の由来は鎌倉時代にまでさかのぼります。
鎌倉~室町時代にさかのぼる話
鎌倉~室町時代といえば、武士が主役の時代。その頃、武家では兜や鎧を出して、家の中に飾る風習があったそうです。
なぜかというと、梅雨を目前に虫干しと手入れをする為でした。その風習が、端午の節句に兜や弓を飾る由来になったのです。
兜や鎧は戦闘の道具ですが、同時に身を護る大事な道具。兜や鎧には、「我が子を守ってくれますように」という願いが込められていたのです。
飾るタイミングは?
最低でも端午の節句の1~2週間前から飾るようです。しかし、端午の節句は旧暦でいうと、今の6月に当たります。本当は、こいのぼりも梅雨で荒れた天気の中、雄々しくなびいているのが本来の姿だったのです。虫干しや手入れが目的だったので、6月のムシムシした時に出していないといけないのですね。というわけで、我が家では5月が過ぎても出しておくようにしました。
ちなみに余談ですが、こどもの日に食べる柏餅は、本当は旧歴の5月(今でいう6月)に食べるものでした。柏の葉も本来6月に収穫するのに、5月には業務用しか出回っていないのだそう。おかしな話ですね。
兜の役目は「成長するまで」
子どもの厄を身代わり、その子が無事に成人すると、五月人形つまり兜の役目を終えます。夫の兜を息子が受け継ぐものではないのだそう。
ところが、我が家は兜を受け継いでしまいました(^^;)息子まで守ってもらうなんて、都合の良い話だったのかな、、、
兜を飾る起源は鎌倉時代から
梅雨前に兜を出して虫干し手入れをするためだった
昔の端午の節句は旧暦の関係で6月だった
我が家の兜は5円玉でできている
これが我が家の兜です。
この兜、よくよく見ると5円玉で作られています。使われている5円玉の数は、なんと約1200個程。ここで思わず、1200×5をしたそこのあなた。この兜の価値はそんなものではない!と信じたい。
確かに、メルカリなどでそのくらいの値段で売られてはいますが。これを、夫の為に作ってくれた祖母の労力や想いをくみ取ると、これはプライスレスですよ!
我が家には8歳になる長男がいるので、5月になるとこの兜を飾る。兜はお金で出来ているので、無事社会人になってお金が稼げますように、という祖母の願いが入っているような気がする。
所々色の違う紐で、一枚一枚丁寧に編まれています。気の遠くなるような作業。調べてみると、これは5円玉工芸と呼ばれるものらしい。兜だけでなく、鎧や剣、亀や宝船なども作れるそう。よく思いついたと感心してしまいます。
壁にはシャドウボックスを飾る
先ほどの兜は、主人の祖母が作った物。壁には、私の母が作ったシャドウボックスを飾るのが常です。
桜を抱えた少女の絵。桜は散ってしまったが、我が家では毎年春になると、これを飾ります。
それから二つ目。
黄色い花がとても春らしい。どちらもお花の妖精さんの絵。
ところでお気づきになっていると思いますが、これらの絵は立体になっています。額もその分分厚い仕様。これはシャドウボックスと呼ばれる手法で作られた作品なのです。
シャドウボックスとは?
シャドウボックスとは、17世紀のヨーロッパで流行したデコパージュの技法の一つで、その後アメリカに伝わり、立体的に発展してできたハンドクラフトです。
同じ絵の紙を5枚くらい用意し、その模様や絵を細かく切り取って、重ねていきます。絵を見ながら手前にあるもはより高さを出して、立体的に重ねて貼っていきます。
切り取った柄の紙の裏や表から小さなコテを当てて、紙をカーブさせたりして、紙にも立体感を出します。例えば、先ほどの黄色い花は一つ一つ裏からコテが当てられていて、花一つ一つがふっくらしています。
単に重ねるだけでなく、紙と紙の間に白いスポンジを入れて高さを出し、より前面に飛び出させて強調している。
季節ごとに飾りを変える利点
季節ごとに飾りを変えるのは面倒だという方いませんか?結構利点もあるのです。
手仕事に温もりを感じる
子どもの成長が見られる(子どもの作品を飾ると)
季節感が出る
部屋に飽きがこない
掃除が出来る
飾る場所も物も、毎年だいたい決まってくるので、迷いもなく、掃除がてら変えてしまいます。飾る物が常に年中同じだと、その飾られた物の下にはホコリがたまるもの。それを防ぐにはもってこいです。
兜を飾るのも、兜の虫干し手入れのため。
日本人が物を飾るのは、合理的な意味があったのですね。
私も掃除をするという理由もこめて、季節の飾りを飾って楽しんでいきたいと思います。