いつまでもおっぱいを飲んでいると、子どもが甘えん坊になって、自立心が育たないんじゃないか、心配です。
そう思われている方はたくさんいますね。
でも、そんなことはないです。
元保健所管理栄養士が解説します。
自立には「甘え」が必要
そもそも、子どもが自立するということはどういうことでしょうか。辞書で調べると、「他の助けや支配なしに自分一人の力だけで物事を行うこと。」とあります。
その自立は、どうしたら子どもに芽生えるのでしょうか。その答えはこうです。
癒しを得ながら、徐々に自立へと向かう
初めてのお友達との関わり、新しい食べ物との出会い、すべてが新しい世界。特に1歳以降の自立へ歩み始める時期の子どもは、様々な不安にさらされています。
そんな時、お母さんの胸に戻って、おっぱいで安心感を得て、心のもやもややイライラを包み込んでもらい、また新たな世界へ飛び出していきます。
そしてまた、不安になったら戻って、、という繰り返しを経験しながら、子どもは育っていくのです。自立した生活になる過程には、そうした不安⇔安心の繰り返しをたくさん経験します。
「甘え」と「甘やかし」は違う
そんなに子どもを甘やかして良いの?と思われる方もいるかもしれません。しかし、「甘え」と「甘やかし」には雲泥の差があります。
不安感でいっぱいな赤ちゃんに、母乳で安心感を与えるのは、「甘やかし」ではありません。たくさん「甘え」させて、赤ちゃんの自立を助けてあげてほしいです。
「甘え」が足りないと逆に自立が遅い
甘えが足りないことの弊害「抱き足らない症候群」をご存じでしょうか?
赤ちゃんの甘えにこたえていくことが、赤ちゃんの発達に欠かせないものだということがわかります。
子どもの心身が自立の時期にきていないのに、おっぱいを離されて早く自立させられてしまうと、不安感が強く、逆にいつまでもお母さんから離れられない状態になります。
前々回のブログでも書きましたが、卒乳しなきゃと焦らなくて大丈夫です。2歳以上の卒乳は、世界のスタンダードです。我が家の長女は、2歳11か月まで飲んでいました。6歳になる今でも、「ママのおっぱいは砂糖の味だった」と幸せそうに振り返ります。
ママのおっぱいで、あんしんしたきもちになるんだ!
卒乳は焦らなくて大丈夫です!
お子さんの甘えを受け止めてあげてくださいね。