初めての出産後3週間で長男の病気が発覚し、また入院生活を経験した、きぶんやママです。
その病気の名前は「肥厚性幽門狭窄症」。生後3週間後、なんだかやけにミルクを吐くことが多いと思い、受診したところ発覚しました。
まだ産後回復もままならないまま再突入した入院生活は辛いものでした。しかし、その後手術には及ばず薬物療法で順調に回復しました。現在(2025年現在)は13歳に成長しています。
今回は、彼の症状、診断、そして手術を避け、薬物療法で回復した経験を共有します。同じ状況に直面している人の参考になれば幸いです。
肥厚性幽門狭窄症とは?

肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)とは、胃の出口にある幽門(ゆうもん)という部分の筋肉が異常に厚くなり、食べ物が十二指腸へ通過しにくくなる病気です。
主に生後2週間から2か月の赤ちゃんに発症し、男の子に多く見られるということです。1000人に1~2人の割合で見られ、原因はあまり分かっていないようです。
主な症状
ちなみに我が子は、生後2~3週間後から症状が出始め、私たちが最初に気づいた異変は、ミルクを飲んだ直後の激しい嘔吐でした。
赤ちゃんはよくげっぷをさせないとミルクを吐いてしまいます。でも、そういうかわいい量ではないのです。飲んだミルク全量をすぐに吐き出しているようでした。
吐く量がとても多く、噴水のように勢いよく吐き出す様子に本当に驚きました。
また、体重が増えずに元気がなくなっていく子が多いようですが、我が子は発見が早かったせいか、丸々と太っており、医師が「こんなに丸々とした肥厚性幽門狭窄の子は初めてだなぁ」とつぶやいていました。
これらの症状が見られた場合、早めに小児科を受診することが重要です。
診断と治療の選択

我が家は1月3日に発覚し、休日救急病院に電話をしました。息子の病院は、いまだに休日救急にお世話になることが多いんですよね。こんな時に限って…と思ってしまいます。
小児科を受診、医師は触診した後、超音波検査を行い、幽門筋が通常より厚くなっていることが確認されました。
そして「肥厚性幽門狭窄症」であることを告げられました。一般的な治療法としては、以下の2つがあります。
- 外科的治療:肥厚した幽門筋を切開し、通過路を広げる手術(幽門筋切開術)が行われます。手術後は比較的早くミルクを飲めるようになり、回復も早いとされています。
- 内科的治療:硫酸アトロピンという薬を使用して、幽門の筋肉を緩める方法です。この方法は、手術を避けたい場合に選択されますが、効果が現れるまでに時間がかかることがあります。
◆参考:獨協医科大学埼玉医療センター小児外科:肥厚性幽門狭窄症
社会福祉法人 恩賜財団 済生会:肥厚性幽門狭窄症
私たちの選択:薬物療法
私たちの場合、まずは硫酸アトロピンによる内科的治療を開始しました。この薬は、幽門の筋肉を緩め、食べ物の通過をスムーズにする効果があります。
この薬は4時間ごとに投与しないといけないのですが(もちろん夜中も)、その役目は看護婦さんではなく、母親である私が行わないといけませんでした。そこから、息子と二人の入院生活が始まりました。
入院生活

息子は点滴をし、(点滴をされる息子の絶叫に、産後間もない私は耐えられませんでした)乳幼児用のベッドに寝かされました。そして、その隣で私も寝泊まりします。
産後で精神も身体もボロボロな中、4時間ずつ目覚ましをセットし、目覚ましが鳴るたびに息子の口に薬を入れます。
息子は空腹なのか、すぐに薬を飲んでしまいます。変な味がするからか、妙な顔をしていました。
点滴はしているものの、やはり空腹感があったり、不安で泣くこともしばしばです。すると、私はすぐに息子を抱きかかえ、「ごめんね、また一緒に頑張ろうね、すぐミルクが飲めるようになるよ」と泣きながらあやしていたのを思い出します。
個室であれば良かったのですが、そこは4人ベッド1室の小児科病棟でした。大きな子もそばで寝ています。夜中の目覚ましは音が鳴らないようにし、根性で起きて薬をあげていました。
また、赤ちゃんの泣き声に慣れない子もいて、あからさまに嫌な顔をされてしまいます。ですから、泣き声が聞こえた瞬間抱きかかえ、あやすということを2か月行いました。
また、私の入院ではないので食事が出ません。私は長男から離れられないので、私の両親や夫が交代で食べ物を運んでくれました。苦労をかけてしまったこと、本当に忘れられません。
完治とその後

薬の効果は1~2週間ほどで現れ、ミルクを吐かなくなっていたのですが、なぜか看護師さん達はそれをスルーしていました。(私の記録をちゃんと見てくれたのだろうか…)
私はたまりかねて、看護師長さんに「もう治っているような気がします、ミルクも吐き出しません」と申告したところでようやく気が付いてもらえたのか(?)、2か月後に退院となりました。
本当は1か月後くらいにもう退院できたのではないか?と今でもちょっと疑っています。
息子は幸い体重も落ちずに、母乳をしっかり飲めるよう回復しました。
薬開始直後は、母乳禁止だったので、母乳が出なくなってしまわないかと心配でした。(※母乳は吸われなくなると出なくなってしまう)
入院中も必死に搾乳し、いつか飲んで欲しい一心で頑張ったかいがありました。
体重成長曲線も真ん中のラインを移行し、体重増加もまったく問題なく、現在は13歳となりました。
まとめ
肥厚性幽門狭窄症は適切な治療を受ければ完治する病気であり、早期発見と適切な治療が重要だと実感しました。
手術も選択肢の一つでしたが、私たちは薬物療法を選びました。しかし、私と息子の入院生活は快適なものではなく、産後の辛い思い出の一つです。(もっと早く退院できた可能性がありますが)
手術だと半日か1日でミルクが飲めるようになるようですし、手術の痕もほぼ残らない程度だというので、それもありだったかなと今では思います。
産後間もない私には、とても決めきれない問題でした。しかし、どちらを選んだにしても、息子は無事に大きくなってくれたでしょう。ご家族の考え方で選べば良いのだと思います。
このブログが、同じ境遇の人の参考になれば幸いです。